不動産相続の豆知識

2021年10月09日

「不動産相続の相談窓口」担当の小泉です!

今回は、「一物四価(五価)」についてです。

土地の価格は、目的に応じて異なる価値が存在し「一物四価(五価)」といいます。

夫々の価格が適用される場面と評価方法については、以下の通りです。

・実勢価格

 実際に取引される際の価格で、売買する当事者間で合意した価格です。

 土地は、その形状や方角、接道状況など固有条件によって決定されます。

・公示地価と基準地価

 「公示地価」とは、毎年3月下旬に国土交通省から公表されます。

 その年の1月1日における全国の標準値1㎡当りの価格で、

   建物がある場合は、建物がない更地として評価されます。

 「基準地価」とは、毎年7月1日における価格で9月下旬に公表されます。

 調査主体は、都道府県で標準値が都市計画区域内中心であるのに対し、

   基準地価は、都市計画区域以外や山林も対象になります。

・固定資産税評価額

 土地の所有者に課される固定資産税や都市計画税のほか、

   不動産取得税や登録免許税の算定基準となる価格です。

 調査主体は、各市町村によって決定され「公示地価」の70%が目安になります。

 基準日は、毎年1月1日ですが、評価額の見直しは、3年毎で今年(2021年)が見直しです。

・相続税評価額

 土地の相続税・贈与税の算定基準で毎年1月1日の価格が7月初旬に国税庁から公表されます。

 評価額は相続税路線価を土地の形状に応じた補正率で補正したのち、

 土地の面積を乗じて算出され「公示地価」の80%が目安になります。

 なお、地方で相続税路線価が定められていない地域もあるため、

 その場合は、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じる倍率方式で価額が算出されます。

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